神経症状とその治療
 元々カイロプラクティックがアメリカで開発された約100年前頃はこの治療法の事を「病気を治す治療」と定義しておりました。身体の全ての機能は脳によって管理されています。脳と身体の情報のやり取りの為の伝達器官が脊髄神経です。その脊髄神経は背骨の中を通っているので、骨盤や背骨がズレたり歪んだりするという事はつまり脊髄神経が圧迫を受けてしまうという事になります。そのような状態では、脳と身体の情報のやり取りが上手くできなくなってしまいます。その為に身体の各器官(末梢神経・自律神経・筋肉・内臓 等)は機能低下に陥り、それによっていわゆる「病気」の状態になってしまうと考えたのです。数十年前には日本にもカイロプラクティックは伝来されていましたが、日本人は「肩こり・腰痛」という言葉が大好きな民族です。背骨の強度回復による筋肉症状の改善の方が特に注目されてしまい、日本国内においてはいつの間にか「肩こり・腰痛に効果の高い治療」として広まってしまいました。しかし、神経症状に対する治療の効果までもが失われてしまった訳ではありませんので、神経の圧迫を取り除くことを念頭に置いて骨格矯正を行っていけば、やはりちゃんと神経症状は改善されるのです。
 「この症状がまさかカイロで治る筈はあるまい」というような一見カイロプラクティックとは全く無縁に思える症状でも、「神経支配」の観点から診ていくと意外と骨のズレとの関連が深く、骨格矯正によって簡単に治せてしまう事もあるのです。「骨のズレが神経を圧迫している」という考え方に基いて治療を行うのはカイロプラクティックだけですので、「どこに行ってもなかなか治らない」とお悩みの方はぜひ一度受けてみられることをお勧めいたします。下記に挙げる症状以外におきましてもカイロプラクティックの効果が期待できる場合もありますので、どんな症状であれまずはお気軽にご相談下さい。
 適応症状
頭痛、手や腕のシビレ・神経痛・重だるさ(ムチウチの後遺症や椎間板ヘルニアに伴う症状も含む)、寝違い、四十肩・五十肩、ヒジの曲げ伸ばし時の痛み、腱鞘炎、肋間神経痛、背中の痛み・重さ・だるさ、生理痛・生理不順、でん部や足のシビレ・神経痛(坐骨神経痛)・重だるさ(ケガの後遺症や椎間板ヘルニアに伴う症状も含む)、股関節やヒザや足首の痛み・曲げにくさ、自律神経失調症(目の疲れ、耳鳴り、めまい、立ちくらみ、鼻の不調、息苦しさ、過換気症候群、発汗異常、吐き気、動悸、不整脈、血圧不安定、内臓の不調、体温不安定 等に代表される症状) 等
 補足
 残念ながら日本国内においては、まだカイロプラクティックは国家資格になっていません。その為にカイロドクター個々の技術に大きな個人差があり、「カイロプラクティックが神経症状に効果がある」という事を十分理解しないままに治療を行っているドクターも多数存在しているようです。例えば足の神経痛の患者さんに対して「もう少しちゃんと腰を矯正すればこの神経痛は軽くなる筈なのに」という場面において「神経の圧迫」という概念を理解していないが為に腰の矯正を放棄してしまい、痛い足の筋肉を揉む・さするという行為に及んでしまうカイロドクターの話をよく耳にします。確かに患者さんの目線で見れば痛い場所を直接的に触った方が治療をしているような気分になるというのも理解できますが、そもそも「筋肉を揉む」という行為は国家資格の元に管理されている「マッサージ師」の管轄領域であって、骨格矯正が主たる目的の筈のカイロドクターがのその目的を大きく逸脱して「筋肉を揉む」という行為を行ってしまうと、それは法律違反になってしまいます。よって、本当に筋肉を揉みほぐしたいと考えているカイロドクターはマッサージ師の資格を取得する必要があるでしょう。ちゃんとカイロプラクティックを勉強すれば「骨格の歪み」と「神経の圧迫」との関係を理解できるようになりますので、上記のような症状の患者さんを診たときに「どの骨のズレがこの症状と関連しているか?」という事を本気で考えるようになっていきます。(※別の項でも記述しましたようにカイロプラクティックの流派は多数存在しますので、実際には「骨格矯正」とはあまり表現しないカイロドクターも存在するかもしれません。上記のような内容は当院の治療における「ディバーシファイド」という流派において特に当てはまる話です。)実際に「今日の治療では全く足を触っていないですよね?なのになぜ腰を触っただけで足の痛みがこんなにも軽くなるんですか?」と目を白黒させてビックリされる患者さんも多数いらっしゃいます。そんな患者さんを見ると、ちょっとだけ「ヨッシャーッ!」と思ってしまいます。全てのカイロプラクティック治療所が神経症状に対して理解できているとは限りませんので、「一件行ってダメだったからどこのカイロでもダメだろう」と思われずに、ぜひ数件の受診を試されてみてください。